この記事を5秒でまとめると…
- 方法1:年金担保貸付制度
- 方法2:銀行カードローン
- 年金担保ローンは使い道が決められている
定年退職をして現役を退くと、年金が生活を支える貴重な収入源となります。
しかし、老後資金はしっかりと準備をしておかないと、莫大な金額が必要となるため、苦しい老後生活を強いられることになりかねません。結果的に金策をせざるを得なくなっている人も多いようです。
では、年金受給者が金策を強いられた場合には、どのような方法でお金を準備すれば良いのでしょうか?この記事では年金受給者がお金借りる方法を紹介します。
年金受給者がお金借りる2つの方法とは
定年で会社を退職し、年金生活になると収入が減る場合がほとんどです。そんな年金受給者がお金借りる方法はあるのでしょうか?
実は大きく分けると2つの方法があります。
- 独立行政法人福祉医療機構の年金担保貸付制度を利用する方法
- 銀行カードローンを利用する方法
です。
この2つの方法について詳しく解説いたします。
1.年金担保貸付事業の利用
年金受給者がお金を借りるには、年金を担保として合法的に借りる方法があります。それが、国から認められている独立行政法人福祉医療機構の年金担保融資ローンです。
国が認めている組織からお金借りるわけですから、安心して利用することができるでしょう。
- 国民年金
- 厚生年金
- 労災年金
を担保とすることができますので、検討してみると良いでしょう。
2.カードローンの活用
年金受給者がお金借りるには、カードローンも便利です。
カードローンを用意している金融機関は銀行や消費者金融がありますが、年金受給者が対象という意味では、銀行カードローンの方が条件が緩いため、検討してみると良いでしょう。
必要書類も少ないですし、連帯保証人や保証料、担保も不要なので、個人が融資を受けやすいという特徴があります。
1.年金担保貸付事業を詳しく解説
ここからは年金担保貸付事業を詳しく紹介します。年金担保貸付事業はどのような人が利用できるのかや、限度額はいくらまでか、使い道は決まっているのかについて解説したいと思います。
また、返済方法や金利、手続きの流れを説明した上で、必要書類や注意点についても触れたいと思います。では、それぞれ具体的に見て行きましょう。
どんな人が利用できるの?
年金担保貸付は、年金を受給している人が対象となります。具体的には、年金を受給している人の中で、以下の証書のどれかを持っている人となっています。
✔年金の証書
- 国民年金保険証書
- 厚生年金保険証書
- 国民年金証書
- 船員保険年金証書
- 労働災害補償保険年金証書
上記に加えて、生活保護を受給していない人で、1度の返済額の15倍以内であればお金借りることが可能です。
限度額はいくら?
年金担保貸付はいくらまでお金借りることができるのでしょうか?
年金担保貸付の限度額
結論からいうと、限度額は200万円となっています。
ただし、このうちで年金の80%ということや、1度の返済額の15倍以内という制限が付くので注意が必要です。
具体的には、毎月2万円返済する場合の限度額は30万円となっているため、無理のない範囲で借り入れができるように設定されているのです。
使い道は決まっているの?
銀行カードローンや消費者金融カードローンなどを利用する場合には、大抵の場合は使途自由となっているため、どのようなことに借りたお金を使っても問題はありません。
しかし、年金担保貸付は目的が設定されているので注意が必要です。
年金担保貸付の使途
- 医療費
- 介護費
- 福祉費
- 教育費
- 冠婚葬祭
- 事業費
- 借金の返済
- 住宅改修費
- 生活必需品
など
そのため、娯楽費や博打、生活費などに充てることはできません。
どうやって返済するの?
年金担保貸付の返済方法はとても簡単です。結論からいうと、利用者はなにもしなくても良いのです。
支給される年金から、自動的に返済が行われ、残りの分が年金として支給されるのです。
ただ、あまりに大きな金額を引かれてしまうと生活に困ることになりますので、年金支給額の3分の1までと定められています。そのため、自動的に引かれても安心といえるでしょう。
金利はどれくらいなの?
年金担保貸付の金利は1.8%で、労災年金担保貸付の場合は1.1%となっています。
銀行カードローンや消費者金融が14%~18%だということを考えると、とても低金利だといえるでしょう。ただし、連帯保証人が必要であるため、気軽にお金借りることはできません。
手続きの流れを教えて
手続きはたった5つのステップを踏むだけで行うことができます。その手順を確認しておきましょう。
- ステップ1:福祉医療機構年金貸付課に相談
(銀行や信用金庫でも受付している場合もある) - ステップ2:申し込み
- ステップ3:審査
- ステップ4:審査結果通知
- ステップ5:融資
どんな書類がいるの?
必要書類はしっかりと揃えなければなりませんので、なるべく早目の準備が必要です。不明な場合は担当者に相談しながら揃えると間違いがありません。
必要書類
- 借申込書
- 年金証書
- 年金支給額証明書
- 実印もしくは印鑑登録
- 本人確認書類(写真付き)
- 利用用途確認書類(見積もり書や領収書、リーフレット、返済計画書など)
年金担保貸付事業の注意点とは?
年金担保貸付の注意点としては、自己破産をしても返済が必要になるところです。なぜなら自己破産をしても年金の受給はストップしないからです。
自己破産をすると借金が帳消しになると思いがちですが、年金担保貸付だけはそのまま残りますので気を付けましょう。
2.年金受給者がお金借りることができるローン
年金受給者でも利用できるカードローンを紹介します。
先ほども少し触れたように、基本的には消費者金融の方が銀行カードローンよりも手軽にお金借りることができるのですが、消費者金融は年金受給者に積極融資をしていません。そこで、銀行カードローンを利用すると良いかと思います。
ここでは、年金受給者におすすめのカードローンとして、
- 「みずほ銀行カードローン」
- 「新生銀行レイクカードローン」
- 「三菱東京UFJ銀行カードローンバンクイック」
の3つを紹介します。
みずほ銀行カードローン
みずほ銀行カードローンは、満20歳以上66歳未満の人が申し込むことが可能です。
金利は2.0%~14.0%で、最大800万円まで借入れすることができます。メガバンクの安心感もありますので、困った時には相談すると良いでしょう。
新生銀行レイクカードローン
新生銀行レイクカードローンは、満20歳から70歳未満までの人が利用することが可能です。
年齢の上限が高いため、多くの年金受給者から支持されている銀行です。金利は4.5%~18.0%となっており、最大500万円までの融資を受けれます。
三菱東京UFJ銀行カードローンバンクイック
三菱東京UFJ銀行カードローンバンクイックは、満20歳以上65歳未満までの借入れが可能です。金利は1.8%~14.6%で、最大500万円までの利用が可能です。
こちらもメガバンクの安心感がありますので、大船に乗ったつもりで利用することができるでしょう。
まとめ
年金受給者がお金借りるには、年金を担保にして融資を受けるか、銀行カードローンを利用して手軽に借りる方法があります。
いずれの場合も、無理な借入れをしてしまうと、自分で自分の首をしめてしまいますので、計画的な利用をするように心がけましょう。
使い方さえ間違えなければ、とてもありがたい借り入れ方法ですので、慎重に利用すると良いでしょう。