この記事を5秒でまとめると…
- 個人間融資掲示板は信頼関係を築きにくいので非常に危険
- 個人間融資掲示板のほとんどが闇金だと思ったほうがよい
- 個人間融資掲示板とソーシャルレンディングは全く別物
「お金を借りたいけど銀行や消費者金融の審査に通らない」
「信用情報に取引履歴を残したくない」
このような理由で「個人間融資掲示板」というサイトを利用して、お金借りる人は少なくないです。
個人間融資とはその名の通りお個人間で金の貸し借りを行うことです。インターネット上の掲示版に書き込みをして、お金を貸したい人とお金を借りたい人が取引を行う方法です。
金融機関でお金借りる場合は厳しい審査や手続きが必要ですが、個人間融資ではそのような審査や手続きは不要で手軽にやり取りできます。そのため、利用者は増加傾向にあるとされています。
審査や面倒な手続きがなくお金を借りることができるのは利用者にとって大きなメリットのように思えますが、個人間融資掲示板の利用には様々な危険が伴うのでおすすめしません。
ここでは、個人間融資掲示板とは何なのか、なぜ利用してはいけないのか理由について解説していきます。
目 次
個人間融資掲示板とは
個人間融資掲示板とは、個人間でお金の貸し借りを行うサイトのことです。
インターネット上にある掲示板を利用するため、やり取りする相手の顔は見えませんし基本的には全く知らない人です。
個人間でお金の貸し借りをするため、職場への在籍確認や個人信用情報を調べられるなどの審査はありません。
そのため、信用情報に傷がついていて正規の金融業者で借りられないような人達が個人間融資掲示板を利用してお金を借りています。
個人間融資掲示板の借り方・貸し方
個人間融資掲示板を利用したお金の借り方・貸し方は至って簡単です。
個人間融資掲示板に、お金を借りたい人が「貸してください」と書き込むか、お金を貸したい人が「お金貸します」と書き込みます。サイトを利用するのに会員登録は特に必要ありません。
個人間融資掲示板のイメージ
【借り手】
- 年齢:30歳
- 性別:男
- 職業:会社員
- 借入希望金額:10万円
- 現在の借入金:3万円
- 月収/年収:30万円/450万円
- 住所:神奈川県
- 身分証明書:免許証
- メールアドレス:○☓△■@***.jp
- 借金の理由:給料日までの生活費
- メッセージ:返済は相談させてください
【貸し手】
- 年齢:37歳
- 性別:男
- 職業:会社員
- 融資可能金額:15万円
- 住所:神奈川県
- メールアドレス:■△☓○@***.jp
- メッセージ:
はじめまして。15万円でよければお貸しします。返済日や利息についてはお気軽にご相談ください。皆様からのお申込みお待ちしております。
借り手の書き込みを見て、貸し手は融資するかどうかを決めます。
貸し手の場合も上記のような書き込みをして、借り手から連絡を待つことになります。
どちらも自分の現在の状況にマッチした相手にメールなどでコンタクトを取ります。場合によっては直接会って相談したうえでお金の貸し借りをします。
個人間融資掲示板で借りられる金額
個人間融資掲示板でお金を貸すのは個人ですから大口の融資を行っている人はほとんどいません。一概に金額を言うことはできませんが、傾向としては多くても50万円前後です。
個人間融資でも利息制限法が適用される
個人間融資でも金利は利息制限法が適用されます。
利息制限法では金利の上限を次のように定めています。
元本10万円以下 | 上限金利年20% |
元本10万円以上~100万円未満 | 上限金利年18% |
元本100万円以上 | 上限金利年15% |
そのため、利息制限法で定められた上限金利以上の金利で融資を持ちかけられた場合は断るのが良いでしょう。
しかし、個人間融資掲示板だと金利を記載しないケースが多いです。「5万円貸して、1ヶ月後に6万円返してください」などと支持される人がほとんどです。
これだと、金利が利息制限法で定める上限金利以下なのかわかりづらいですね。
とは言え、実際のところ、金利が法律の上限を超えていたとしてもとにかくお金を借りたいという人が利用しているので、目をつぶって借りてしまう人がほとんどです。
ちなみに、上記のケース(5万円借りて6万円の返済)だと金利は利息制限法の上限金利を超えています。
元本が10万円以下の場合適用される金利の上限は20%までです。仮に年20%で1ヶ月間借りた場合の利息は、
この場合、利息は最高でも約821円までしか取ることができません。しかし、上記の例では1万円の利息を取っていますので明らかな暴利といえますね。
このような法律を知らずに個人間融資掲示板を利用する人は多く、それにつけ込んで法外な金利でお金をかそうとする利用者も多いので注意が必要です。
個人間融資掲示板でお金借りるのが危険な理由
冒頭でもお伝えしたとおり、個人間融資掲示板は危険ですので利用しないことをおすすめします。その理由は、個人間融資掲示板にはヤミ金や詐欺業者が多く潜んでいるからです。
個人間融資掲示板を利用してお金借りる人の多くは正規の金融業者で借りられない訳ありの人です。ヤミ金や詐欺業者はそうした人達を狙っているのです。
彼らの具体的な手口について見ていきましょう。
ヤミ金の手口
藁にもすがる思いで個人間融資掲示板を利用する人が多いですが、ヤミ金からすればそうした人達は絶好のカモと言えるでしょう。
① 法外な利息
借りた相手がヤミ金とは知らず、法外な手数料や利息を求められます。
たとえば「5万円お貸ししますので10日後に10万円返済をお願い致します」といったようにです。中には希望額以上の金額を無理やり貸し付けてくることもあります。
② 犯罪の片棒を担がせる
ヤミ金は「融資するかわりに携帯電話や銀行口座を売ってください」などの謳い文句で誘惑してきます。
言葉通りに携帯電話や銀行口座を売ると、約束通りお金を貸してくれますが、口座の売買は犯罪収益移転防止法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられてしまいます。
詐欺業者の手口
個人間融資掲示板は詐欺業者も利用しています。
① 個人情報を騙し取る
個人間融資では、貸し手が借り手に対し本人確認書類の提出を要求します。身元のわかない人にお金を貸せませんので仕方がありません。
金融機関でお金を借りる際も本人確認書類は提出しなければいけませんので、個人間融資掲示板利用時に提出を求められても抵抗なく応じてしまう人が殆どでしょう。
しかし、詐欺業者はこうして手に入れた個人情報は本人確認書類として悪用してしまうのです。
② 「保証料」と称してお金を騙し取る
貸し手から「あなたの返済能力を確かめたいので保証料をこちらの口座に振り込んでください」と言われます。
言われたとおりお金を振り込むと、貸し手はそれきり音信不通になってしまいます。
また同じように「融資には手数料が必要です」と言って振り込んでしまった場合も音信不通になるケースが多いです。
もちろん、実際にお金を貸してもらえることはありません。
③ わいせつ目的
女性でも個人間融資掲示板を利用してお金借りる人はいますが、詐欺業者はそうした女性にわいせつな画像を要求してきたり、性行為の強要をしてきたりします。
はじめからお金を貸すつもりはありませんので、要求に応じてもお金は貸してもらえません。
ヤミ金・詐欺業者の見分け方
個人間融資掲示板でヤミ金や詐欺業者の被害に遭わないためには、書き込みで見分ける必要があります。
ヤミ金・詐欺業者の書き込みの特徴について解説していきたいと思います。
「ブラックでもOK」「他では断られた方にも融資します」などと謳っている
正規の金融業者なら絶対に使わないであろう謳い文句を使った書き込みは要注意です。
- ブラックでもOK
- 他では断られた方にも融資します
- 無職の方にも貸します
正規の金融業者であれば、このような謳い文句はまず使いません。
しかも個人間融資は個人がお金を貸すわけですから、自分が貸し手だったとして上記のような人にお金を貸そうと思うでしょうか?普通、貸し倒れになることを恐れて貸さないはずです。
いかにも簡単に貸してくれると思わせるような書き込みはヤミ金や詐欺を疑ったほうが良いでしょう。
24時間体制で受け付けている
個人間融資掲示板の貸し手の書き込みには
- 「24時間受け付けています」
- 「下記の電話番号に連絡ください」
などと記載している方も少なくないですが、これはヤミ金や詐欺業者の可能性が非常に高いので注意してください。
なぜなら個人が24時間体制をとるのは難しいからです。しかも個人間融資掲示板は不特定多数の人が利用しているわけですから、気軽に電話番号を公開するようなことは普通しませんよね。
恐らく複数人体制をとっているため24時間受け付けているのでしょう。また公開している電話番号も違法に入手したもので、いつでも捨てられるものになっているでしょう。
大手金融業者の名前を使っている
個人間融資掲示板で大手金融業者の名前を使って融資を募っている方がいますが、これもヤミ金や詐欺業者と見て良いでしょう。
個人間融資掲示板ではほぼ審査なしで融資を行いますので、厳格な審査を行う金融業者が個人間融資を利用するのはまずあり得ません。
大手ではなく中小の消費者金融であれば個人間融資掲示板を利用している可能性はあるかもしれません。しかし、その場合でも安易に申し込みはせず、まずはその業者について調べるようにしましょう。
個人間融資掲示板でお金借りるメリット・デメリット
個人間融資掲示板にはどんなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。
メリット
個人間融資のメリットは次のとおりです。
審査がない
個人間融資掲示板は金融業者ではなく個人でお金を貸したいという人が融資を行っています。
融資するかどうかは個人の判断によりますので審査がないに等しいといえます。
個人信用情報機関に照会して信用情報を確認することもないので、長期延滞や債務整理など大きな金融事故を起こしているブラックの人でもお金借りることができます。
次に個人間融資掲示板のデメリットについて見ていきましょう。
デメリット
個人間融資掲示板のデメリットは次のとおりです。
ヤミ金から借りてしまう
個人間融資掲示板の融資利用者のほとんどはヤミ金などの違法業者です。個人を装って融資を募り、違法な利息で貸付します。
借り手は実際にお金を借りるまでヤミ金だと気づかず利用していたというケースが多いです。
詐欺に遭う
「貸付を行うのに手数料が必要だから」「返済能力が知りたいので保証料を払ってください」などと言い、お金を振り込ませようとする詐欺業者もいます。
言われたとおりお金を振り込んでも融資はしてくれませんし、その後連絡を取りたくても音信不通になっているため、そこではじめて詐欺に遭ったと気付かされます。
個人間融資掲示板は貸金業法に違反している
ここまで記事を読んで個人間融資掲示板でお金借りることがいかに危険なのかお分かりいただけたかと思います。
個人間融資掲示板にはヤミ金や詐欺業者など法律を無視した違法業者がたくさんいます。
ここで疑問に思うのが「個人間融資掲示板を運営することは違法なのでは?」ということではないでしょうか?
そもそも論として、個人間融資掲示板がなければヤミ金や詐欺業者の被害に遭うことはないはずです。
個人間融資掲示板を運営することに違法性はあるのか見ていきましょう。
個人間融資掲示板の運営者は違法?
個人間融資掲示板を運営するサイトの特徴としては次のようなものが挙げられます。
- 営利を目的としていない。貸借の媒介手数料をもらっていない。
- 上記の理由から貸金業登録は不要であること
を明記していて、違法性がないことを強調しています。
ちなみに運営者はどこの誰かは一切わからず、連絡先も記載していないサイトがほとんどです。このようなサイトに違法性はないのでしょうか?
ここで貸金業法を見てみましょう。
貸金業法第2条1項には、次のように貸金業を定義しています。
第二条
この法律において「貸金業」とは、金銭の貸付け又は金銭の貸借の媒介(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によってする金銭の交付又は当該方法によってする金銭の授受の媒介を含む。以下これらを総称して単に「貸付け」という。)で業として行うものをいう。
このことからも分かるとおり、貸金業はお金を貸付するだけでなく貸し付けの媒介も含まれます。
しかし、掲示版運営者は利用者からお金をもらっているわけではありませんので、「業」にあたらないということになるのでしょうか。
これに関しては昭和29年11月24日最高裁判所大法廷判決にて、次のとおり判示されています。
「必ずしも報酬若しくは利益を得る意思又はこれを得た事実を必要としない」と記載されていることから、手数料を受け取っているかどうかは関係ないということです。
要するに個人間融資掲示板を営利目的ではなく運営している場合でも貸金業に相当するということであり、貸金業の営業許可を得ないで個人間融資掲示板を運営するのは違法性にあたるということです。
個人間融資掲示板とソーシャルレンディングは全く別物
個人間融資は「ソーシャルレンディング」とも言います。
SBIソーシャルレンディング株式会社やmaneo株式会社など合法的な企業が扱っているサービスを一般的にソーシャルレンディングと言います。今話題にしている個人間融資掲示板とは全くの別物なのです。
このことを知らずに個人間融資掲示板を利用して詐欺被害に遭われる方も少なくないです。
ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい人にお金を投資したい人がお金を貸すサービスです。
仕組みは個人間融資掲示板と同じようなものですが、間に入る仲介業者は「貸金業」の登録を受けています。
結局のところ、借り手側からすれば消費者金融や銀行から融資を受けるのと仕組みは同じといえます。
ただし、個人同士でやり取りすることはなく、仲介業者とやり取りを行いますので、個人間融資掲示板のようにヤミ金や詐欺業者の被害に遭うことはないです。
ソーシャルレンディングの個人ローンは自由用途
ソーシャルレンディングは、事業に対しての投資となり、投資家はどの事業プロジェクトに投資するかを選ぶことができます。
しかし、個人ローンの場合は、どの資金需要者に対し投資するかを選べません。
仲介業者が投資家から資金を集めて審査をして個人へ融資するという形になります。
ソーシャルレンディングの個人ローンは、構造的に消費者金融や銀行からお金借りるのと全く同じものということになります。審査だけでなく金利も設定されますし、返済期限もあります。
またソーシャルレンディングの個人ローンは基本的に自由に使えます。生活費の補填や娯楽費、冠婚葬祭費用、教育費用などカードローンで借りるのとなんらかわりはないです。
ソーシャルレンディングの個人ローンの審査は厳し目
ソーシャルレンディングの個人ローンを検討されている方が最も気になっている部分は審査基準ではないでしょうか?
先にも説明したとおり、ソーシャルレンディングの個人ローンには審査がありますので、個人間融資のように誰でも借りられるわけではないのです。
審査基準は利用する会社により異なりますが、ここでは例として「株式会社エクスチェンジコーポレーション」の個人向けローンと大手消費者金融のアコムの申込み条件を見比べてみましょう。
株式会社エクスチェンジコーポレーション
- 本人確認が取れること
- 年収300万円以上
- 20歳以上70歳以下
- 借入過多でない
- 2年以上の信用履歴がある
- 過去5年以内に債務不履行していないこと
- クレジットカードまたはローンの取引実績がある
アコム
- 20歳以上
- 安定した収入と返済能力を有する
- 当社基準を満たす方
おわかりのとおり、ソーシャルレンディングの個人向けローンの方が厳しい内容になっています。
銀行カードローンでもここまで細かくかつ厳しい申し込み条件に設定しているところはありません。つまり現時点では審査難易度は次のとおりと言えます。
ソーシャルレンディング個人ローンは金利が高め
ソーシャルレンディング個人ローンでお金を借りた場合でも金利はかかります。
銀行カードローン | 2.0%~14.5% |
消費者金融 | 4.5%~18.0% |
ソーシャルレンディング個人ローン | 6.0%~17.9% |
ソーシャルレンディング個人ローンは銀行カードローンよりも金利が高く消費者金融並です。
審査基準が厳しいうえに高金利ですから、わざわざ利用する必要はないといえるでしょう。
ソーシャルレンディングは利便性が低い
ソーシャルレンディングの個人向けローンは「証書貸付」となります。審査通過後、融資金全てを受け取る形となります。
借りたいときに借りるスタンスではなく一度に全額の融資を受けるのでフリーローンと同じ仕組みになっています。
現在個人向け融資でメジャーとなっているのがカードローンです。
カードローンは設定された限度額の範囲内で、繰り返しお金を借りることができる極度額設定型です。
たとえば、極度額50万円が設定されたとしても、50万円全額一度に融資を受けなければいけないというわけではありません。
今回は5万円だけ借りるといったように、その範囲内で借りたい分だけを借りることができるのです。
ソーシャルレンディングはカードローンと比べて利便性が低いうえにカードローンと同等の金利となっています。
加えて審査基準は銀行カードローンよりも厳しいですので、現時点では特に利用するメリットはないでしょう。
ソーシャルレンディングも信用情報に記録される
個人間融資掲示板では個人信用情報に記録されませんが、ソーシャルレンディングでは信用情報へ記録されます。
ソーシャルレンディングは個人間融資掲示板の延長というイメージを持たれるかもしれませんが、仲介業者は貸金業登録を受けていますので、通常のローン同様に申込した時点で信用情報に記録されます。
ソーシャルレンディングは個人間融資とも言われていますが、個人からお金借りるという見方で利用するのは危険です。
お金借りるなら個人間融資掲示板よりもカードローンを利用しよう
今回、個人間融資掲示板を利用するヤミ金や詐欺業者の手口とその危険性、更には見抜き方について解説しました。
しかし、どんなに注意していても100%見抜けるかと言えばそうでもありません。違法業者の手口は巧妙化してきており、見抜くのが難しくなってきています。
被害に遭わないためには個人間融資掲示板を利用しないことです。
個人間融資掲示板やソーシャルレンディングに頼る前に、大手の消費者金融・銀行のカードローンの利用を考えるのが良いでしょう。
金融庁に登録されている業者だからヤミ金や犯罪に巻き込まれることがなく安心です。
カードローン審査でお金借りるには
個人間融資掲示板の利用を考えている人の多くは審査に不安がある人かと思います。
ブラックリスト入りしている場合は、事故情報が消えるまでは新たにローンを組めませんが、そうでない方は審査通過の可能性があります。
しかし、ブラックリスト入りしてないから絶対にカードローン審査に通るというわけでもありません。
ここではカードローン審査が不安という方のために、審査に落ちる主な原因について解説していきます。
年収3分の1以上借り入れがある
消費者金融のカードローンに申し込む場合、総量規制による制限を受けます。総量規制とは、借入可能額の上限を年収3分の1以下までとする法律です。
消費者金融は総量規制の対象となりますので年収3分の1以上のお金を借りることができません。既に総量規制の上限まで借入している場合は、消費者金融の審査に通りません。
たとえば、年収300万円の人が消費者金融から100万円の借金をしていると、別の消費者金融から融資を受けることは不可能です。
「自分が消費者金融から合計でいくら借りているか」は申込時に申告しますが、嘘の内容を申告しても簡単にバレますので正直に申告してください。
なお銀行カードローンは総量規制対象外ですので、年収3分の1以上の借入も可能です。
もっとも、他社借入があると銀行カードローンの審査通過は難しくなりますので、その点を理解したうえで申し込みしましょう。
銀行カードローンは返済負担率が一定以上だと審査落ち
銀行カードローンに申し込む場合は「返済負担率」に注意が必要です。
年間の返済額が年収に占める割合のことを返済負担率と言い、40%を超えると審査落ちする可能性が高いです。
年間の返済額に含まれる支払いは主に次のようなものです。
- 申込するカードローン
- その他のローン
- クレジットカードのリボ払い、分割払い
- クレジットカードのキャッシング
- スマホの機種代金の分割払い
- 奨学金
たとえば、年収300万円の人であれば年間返済額が120万円を超えると審査落ちする可能性が高くなります。
他社借入件数が多い
既に他社から借入していて、借入件数が多すぎる場合は審査落ちする可能性が高いです。「他社」とは、貸金業者(カードローン・キャッシング)が含まれます。
大手消費者金融に申し込む場合は、借入件数が4社以上あると審査落ちしやすいです。
銀行カードローンに申し込む場合は、借入件数が2~3社以上あると審査落ちしやすいです。
借入件数に関しては銀行カードローンのほうが厳し目です。
短期間に複数社に申し込んでいる
短期間に複数の金融業者へローンの申込みをしていると審査に落ちる可能性が高いです。
申込件数の基準は金融業者によって異なります。
たとえば、1週間以内に他社へ申込していると審査落ちするとしているところもあれば、1ヶ月に2社以上他社へ申し込みしていると審査落ちするとしているところもあります。
申し込み履歴は個人信用情報機関に半年間記録されます。既に複数者に申し込みしている場合は、申し込み履歴が消えるのを待ってから新たに申込するようにするほうが審査通過の確率は高くなります。
短期の延滞でも審査落ち
信用情報に金融事故情報が記録されている(ブラックリスト入り)と、審査には通らないと説明しましたが、金融事故情報に記録されない短期の延滞でも審査落ちすることがあります。
たった1日返済が遅れただけでも延滞の記録をつけるところもありますし、短期間延滞を2回以上続けると延滞記録をつけるところもあります。
延滞記録は最長2年間残ります。
収入が不安定
どのカードローンに申し込むにしても「収入が安定している」ことは融資を受けるための必須条件となります。安定収入がないと判断されると審査に通りません。
安定収入は「毎月1回以上の収入があること」が基準と定めているところが多いです。普通に働いていれば大抵の方はこの基準をクリアしているといえるでしょう。
ただし、投資・内職・アフィリエイト収入は安定収入としない会社も多いので注意が必要です。
会社によっては収入証明書を提示できれば上記の収入形態でも安定収入として認めてくれることもありますので、該当する方は申込する前に電話で相談すると良いでしょう。
無職・専業主婦・年金受給者
カードローンは安定収入がないと申し込めませんので、無職で収入が全く無い方は申し込めません。
専業主婦も収入がない状態ではありますが、配偶者に安定収入があれば融資可能としているところもあります。
大手消費者金融では専業主婦への融資は行っていませんが、一部の銀行カードローンであれば融資OKとしています。
年金受給者はカードローン会社によって対応が分かれます。
年金以外の収入があれば申し込みOKとしているところもありますし、年金収入のみでも申し込みOKとしているところもあります。
勤続年数が1年未満
勤続年数が短すぎるとカードローン審査に通らない可能性が高いです。
具体的な年数を記載しているカードローンは少ないですが、目安としては1年以上同じ職場で働いていないと審査通過は難しいです。
特にアルバイトやパートなど非正規雇用の方は収入が少ないため、勤続年数でポイントを稼がないと審査通過は厳しいです。
勤続年数が1年に満たない場合は、1年に達してから申し込むほうが良いでしょう。
在籍確認が取れない
カードローン審査では在籍確認が行われます。申込時に入力した会社に働いているかどうかを確認する作業を在籍確認と言います。在籍確認がとれないと審査に通りません。
そもそも勤務していない場合や退職している場合はもちろんですが、在籍していても教えてもらえない場合や判断がつかない場合でも審査落ちすることがあります。
勤めている職場が電話で在籍確認するのが難しい場合は、審査担当者に相談してみると良いでしょう。
ブラックリストは一生消えないわけじゃない!個人間融資掲示板でお金借りる前に
個人間融資掲示板を利用するのは正規の金融業者では借りられないような訳ありの人が多いです。
特に長期延滞や債務整理などでブラックリスト入りしていると、当面の間は正規の金融業者で借りることはできませんので、そういった人達が利用する傾向にあります。
しかし、説明したとおり個人間融資掲示板でお金借りるのは非常に危険なこと。ヤミ金に違法な金利で貸付されたり、違法業者にお金や個人情報を騙し取られる可能性が高いです。
ブラックリスト入りしているからと言って個人間融資掲示板を利用するのは得策ではありません。
「ブラックリスト=一生お金を借りられない」わけじゃない!
「ブラックリスト入りすると一生お金を借りられない」
こんな勘違いをされている方が意外と多いですが、実際はそんなことありません。
ブラックリストとは信用情報に「金融事故情報」が記録されている状態のことを言います。
金融事故情報が残っている間はローンの審査に通りませんが、信用情報から消えてしまえば新たにローンに申し込んで融資を受けることは可能になります。
金融事故情報はいつ消えるのか?
では、金融事故情報はいつ消えるのか?これは次の条件によって異なります。
- 金融事故情報の原因
- どの信用情報機関に記録されているか
金融事故情報が記録される原因は主に次の4つが挙げられます。
- 長期延滞(3ヶ月以上)
- 強制解約
- 代位弁済
- 債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)
個人信用情報機関は次の3つあります。
- JICC
- CIC
- 全国銀行個人信用情報センター
金融事故情報が消える年数は次のとおりです。
JICC | CIC | 全国銀行個人 信用情報センター |
|
長期延滞 | 1年 | 5年 | 5年 |
強制解約 | 5年 | - | - |
代位弁済 | - | 5年 | 5年 |
債務整理(任意整理) | 5年 | - | 5年 |
債務整理(個人再生) | 5年 | - | 10年 |
債務整理(自己破産) | 5年 | 5年 | 10年 |
上記の期間は、返済が終わったから計算されます。返済が終わっていない状況ではカウントされませんので注意してください。
金融事故情報が消えるのを待てない場合は?
ブラックリストになっても信用情報から金融事故情報が消えれば新たにローンを利用することができるのはお分かりいただけたかと思います。
しかし、中には事故情報が消えるのを待っていられないという人もいるでしょう。
どうしてもお金が必要なのであれば一時的に親や兄弟に頼んでお金を貸してもらうようにするのが良いでしょう。
親や兄弟にも頼れないという場合は「中小の消費者金融」での借り入れを検討してみるのも一つの手です。
大手の消費者金融ではブラックリスト入りしている人には融資しませんが、中小の消費者金融は大手とは異なる独自の審査基準で貸付を行っています。
公式サイトにも現時点での収入や返済状況をもとに融資の判断をしてくれますので、ブラックであったとしても借りられる可能性がゼロというわけではありません。
ただし、現在進行形でローンの返済が遅れている場合は申し込みできませんので注意してください。